Y-276 雨の街を

夜明けの空はブドウ色
街のあかりをひとつひとつ消していく
魔法つかいよ
いつか眠い目をさまし
こんな朝が来てたら
どこまでも遠いところへ
歩いてゆけそうよ
松任谷由実「雨の街を」
オリジナルアルバム『ひこうき雲』より

ユーミンは比喩表現が非常に上手なシンガーソングライターだと思っています。時に文学的な表現だなと思うことが多いです。
この曲のこの部分もまさにそう。

夜明けの空はブドウ色
街のあかりをひとつひとつ消していく
魔法つかいよ

これ、みなさんどう解釈していますか。
これはね、夜明けの街の様子を描いているんですよ。
夜の間は点っているあかりも、だんだんと空が白み始めると、ひとつひとつ消えて行くじゃないですか。明るさによって、あかりが目立たなくなるということもあるし、自動的に明るくなると消えるようになっている電灯もあるでしょう。
その様子を魔法使いがひとつひとつ消していくと歌っているのです!
それまで、特に何も気にせずに聞いていたけど、それに気づいてから、うわっ!すごい!この歌詞!ってなりました。本当に文学的で、そこがまたぼくがユーミンのことが大好きな理由のひとつです。


<用紙&インク>
KEN'S NIGHT 五線譜箋<雨景摩天楼>
KEN'S NIGHT 2nd Bonus Track Don't Rain on My Parade ※ラメ入り