Y-243 晩夏(ひとりの季節)    

ゆく夏に 名残る暑さは
夕焼けを吸って燃え立つ葉鶏頭
秋風の心細さは コスモス

空色は水色に
茜は紅に
やがて来る淋しい季節が恋人なの
荒井由実「晩夏(ひとりの季節)」    
オリジナルアルバム『14番目の月』より

夏もお盆を過ぎると、なんとなく秋めいてきて、そうすると、頭の中でこの曲が自然と流れてきます。とにかく、歌詞が秀逸なんです。
ユーミンは歌詞がまるで文学的で好きなのですが、この曲はまさにそんなユーミンの真骨頂ともいえる歌詞だと思っています。
特にユーミンの場合、色彩感覚が飛びぬけて優れている気がします。
この歌はユーミン独身最後のアルバムのラストチューンなのですが、何となく歌詞も曲も荒井由実の集大成という感じもしてきます。
シンプルな歌詞だし、メロディも特に大きな盛り上がりもないけれども、だからこそ「ひとりの季節」というのが際立つ。
そして、実はこの曲、松任谷由実第一弾アルバムの『紅雀』のオープニングチューンである「9月には帰らない」につながっている気がするんです。
今年の夏もぼくの中ではこの曲とともに静かに終わっていくのかなぁ。
<用紙&インク>    
KEN'S NIGHT ミニ正方形メモ帳<赤色日本景>
KEN'S NIGHT 1st Track 02 Autumn in New York