Y-242 ようこそ輝く時間へ

(ああこのまま時間を忘れて
世界を舞い跳ぶビームになりたい)
大人になったら宿題は
なくなるものだと思ってた
いかないで 夏休み
(ああしばらく孤独を感じて
都会を見下ろすカイトになりたい)
松任谷由実「ようこそ輝く時間へ」
オリジナルアルバム『PEARL PIERCE』より

ぼくが世界で一番好きなアルバムのオープニングナンバーです。このアルバムは全体的に夏っぽいイメージで、夏になるとこのアルバムを一日中かけっぱなしにするくらい好きなんですよね。
この「ようこそ輝く時間へ」は、歌詞の内容から夏の終りの遊園地が舞台になっているのですが、イントロからして軽快で、涼し気で、まさにこのアルバムを象徴するような曲だと思います。
遊園地を舞台にしているところも、ノスタルジックで良いですよね。

大人になったら宿題はなくなるものだと思ってた
行かないで夏休み

という歌詞で思い浮かぶのはまずこのアルバムの2年前に発売された『SURF & SNOW』に収録されていた「サーフ天国、スキー天国」の

悩みごとはとりあえず 帰ってからの宿題
につまる恋はこのさい 都会に置き去り

というところ。さらに

7年後に発売となる『LOVE WARS』に収録されている「ホームワーク」にも通じるものがあります。

ユーミンの歌詞を聞いていると、恋愛というのは人生の宿題みたいだなって思えてきます。

ところで、この「ようこそ輝く時間へ」の音がパッと途切れて、次の「真珠のピアス」に移るところがぞくぞくするんですよね。このアルバムは曲の継ぎ目が見事につながっていて、そういうところも、トータルアルバムとしての完成度が高いと思います。


<用紙&インク>
KEN'S NIGHT 五線譜箋<青色夏休暇>
KEN'S NIGHT 2nd Bonus Track (They long to be) Close to You