Y-108 12階のこいびと

Je t'aimerai
ゆるくしめた 蛇口の水の滴のように
いつも不安だけが 重たくなってはこぼれる
Mon amour
うでをはずし 涙くすぐる耳をこすると
背中見てるけはい けれど気のせい
松任谷由実「12階のこいびと」
オリジナルアルバム『流線形’80』より

ちょっと気だるげな感じが伝わってくる隠れた名曲だとぼくは思っています。
情事の後の朝の様子が描かれているのですが、ユーミンの曲って、色気があまりないんですよね。
でも、そこが良いのです。
この曲だって、シチュエーション的にはエロいんですけどね。
ユーミンの手にかかると、美しい、ちょっとソフトフォーカスな映画のワンシーンのよう。
以前何かのツアーの時に、この曲を歌ってくれたことがあり、セットの上の方に作られたバスタブの中でユーミンがお風呂に入っているようなシチュエーションだったんです。それもまた今でもファンの間では語られている場面のひとつ。
そして、この曲のラストは次のアルバムのある曲に繋がっていくのではないかと思うのです。

<用紙&インク>    
KEN'S NIGHT 五線譜箋<夜景摩天楼>    
KEN'S NIGHT 1st Track 06 My Favorite Things