Y-87 Miss Lonely

サクラの季節がめぐり来るたび
男の子たちを思い出す
女王のたすきをかけて微笑む
ほこらしそうな自分が見える
松任谷由実「Miss Lonely」
オリジナルアルバム『時のないホテル』より

ユーミンの桜の歌で忘れてはいけない曲のうちのひとつです。
ぼくはこの曲はユーミンなりの反戦ソングだと思っています。
主人公の女性は恐らく認知症か何かを患っている老女。
彼女は夫を戦争で失くしています。
それは次の歌詞から読み取れます。

今でも遠い半島の国で
あの戦争は続くから
本気で愛したあの人はまだ
まだ帰れない私のもとへ

そして、そんな夫へ50年前の日付のままカードを書いているんです。そして、彼女の身の上話をまともに聞く人はもう彼女の周りにはいないという切ない内容。

それをちょっとジャジーな雰囲気で気だるげに歌うユーミンの歌声がまた気だるくて良いと思いませんか?
若い頃はあまりこの曲の良さがわかりませんでした。
でも、年を重ねれば重ねるほど、じわじわと理解できるようになるんですよね。
これをまだ26歳の時に作ってしまったユーミンは本当にすごいなと思うわけです。


<用紙&インク>    
KEN'S NIGHT 五線譜箋<桜舞摩天楼>    
KEN'S NIGHT 2nd Bonus Track Frozen