Y-109 ツバメのように
高いビルの上からは 街じゅうが
みんな みんな みんな
ばからしかったの
ああ 束の間 彼女はツバメになった In Rainy Sky
なんて肌寒い午後でしょう
もう会えない 彼女は年をとらず
生きてゆく私には 綺麗だわ
松任谷由実「ツバメのように」
オリジナルアルバム『OLIVE』より
昨日ご紹介した「12階の恋人」は、次のようなフレーズで締めくくられています。
Mon amour
もしあなたが目の前から消えてしまったら
ここは12階 窓を開けて舗道をめがけ
紙のように舞うわ
軽やかに歌っているけど、これ、男の側からすると、ちょっと怖いですよね。
仮定の話をしているわけですが、なんと、ユーミンは次のアルバムの「ツバメのように」では、実際に紙のように舞った女性を歌っています。
淡々と歌っているこの曲、実はとても奥が深いと思うんです。
次のようなフレーズにその奥深さが現れています。
どんな言葉に託そうと 淋しさは
いつも いつも いつも
ひとの痛みなの
きっと、この主人公の女性は「裏切った恋人」のことを、誰かに話したのかもしれません。でも、どんな言葉を使って説明をしても、しょせん他人には彼女の痛みなんてわかってくれはしない。
そういうことを歌っているのではないでしょうか。
ぼくはこの曲の中で、
ああ 束の間 彼女はツバメになった In Rainy Sky
なんて肌寒い午後でしょう
の部分のユーミンのちょっとメタリックな感じの声が大好きです。ユーミンの声って、ベタベタしていないし、歌い上げるわけでもないから、ずっと聞いていられるんですよね。
この曲はちょっとラテンテイストも感じられる曲で、あまり目立たない曲なのですが、妙に印象に残る曲だと思います。
<用紙&インク>
KEN'S NIGHT ミニ正方形メモ帳<青色日本景>
KEN'S NIGHT 1st Bonus Track The Rose ※ラメ入り