Y-57 霧の中の影

まだ光は ひくくぼんやりとして
長い冬は あなたいないことおしえるから
今は ああ今は 何も何も云わないで
凍る影は 心を佇ませて
青い朝は あなたをおもかげにかえるから
今は ああ今は 声にならないさよなら
松任谷由実「霧の中の影」
オリジナルアルバム『VIVA! 6×7』より

ユーミンの曲の中には、具体的に何のことを歌っているのか良くわからないという曲がいくつかあります。
この「霧の中の影」も、別れを歌っているとは思うのですが、具体的なふたりのシチュエーションが良くわからない。
ただ、その別れをただ単に悲しいものとして終わらせるのではなく、美しく昇華されているように思えるのです。そして、聞く人にすべてをゆだねているのかなという感じがします。
ぼくはまだ、この曲のような別れを経験していないから、ちゃんと具体的にこの曲を自分のものとして消化できていないのかもしれない。
ただただ、美しい別れの場面が思い浮かぶ曲です。

<用紙&インク>    
KEN'S NIGHT 五線譜箋<雨景摩天楼>
KEN'S NIGHT 2nd Track 9 Round Midnight