Y-006 Many is the time

銀に煙る街燈を 流れゆく雪たちの
声にならない言葉を ぼんやりと聞いていた
Many is the time as much as you call me 
残るよ耳の底に
Oh, many is the time as much as you love me 
不在を知らせてる


松任谷由実「Many is the time」
アルバム『A GIRL IN SUMMER』より

実は、ユーミンの失恋ソングというのは、未練がましいものが非常に多いと思うんです。
いつまでも引きずっているというか。
例えば、この「Many is the time」だってそう。
タイトルを訳すと「なんども~したことがある」という意味で、「Many is the time as much as you call me」は「あなたが電話をくれる時間はたくさんあるというのに」というような意味になります。
「Oh, many is the time as much as you love me」は、「あなたが私を愛してくれる時間はたくさんあるのに」というような意味になるでしょうか。
相手はもう自分のことなんか忘れてしまっているかもしれない。自分のことなんかなんとも思ってないかもしれない。
でも、「この街を通るときには声をきかせてよ」って、すがっている。
なんだかとても切ない歌です。


<用紙&インク>
KEN'S NIGHT 五線譜箋<雪景摩天楼>
KEN'S NIGHT 1st Track 12 Moon River